Monday 10 December 2018

最悪、「合意なきブレグジット」となったとしても

ああ。明日はついに、英国EU離脱案の国会採決ですねえ。

離脱案の国会採決に向け、最近の英国のニュースは
ブレグジット(英国EU離脱)の話題で持ちきりです。

普段はそんなにテレビを見ない私ですが、さすがに気になるので、
午後10時になるとニュースにチャンネルをあわせるのですが、
最近は毎日、ブレグジット関連のニュースがトップになってるような気がする。

とは言っても、さほど目新しい内容はなく、

EUと合意した離脱案に不服な議員が修正案をだすと息巻いたり、
やっぱり再度国民投票を!と叫んでみたり、
EUと合意した離脱案が否決された場合は、
「合意なきブレグジット」または「ノーブレグジット」だと脅してみたり。

そして、最悪の場合、つまり「合意なきブレグジット」になったら、
景気がどれだけ悪くなりそうかを解説して、
民衆の不安を煽ってくれるわけなんです。

なんかもう、今となっては、議員さん達が何を求めていて、
何を支持しているのか、さっぱり分からない。 

あれもイヤ、これもイヤって、 2歳児じゃないんやから。

このEU離脱劇では、メイ首相のEU離脱交渉に不満をもった閣僚が
次々と辞任しましたが、メイ首相としては、きっと、
「不満があるなら、じゃあ、お前がやってみろ!」
と言いたいところなのではないでしょうか。


大体、メイ首相は元々残留派なんですよ。

元はと言えば、デービッド・キャメロンが選挙に勝つために
「EU離脱の投票」なんてバカな公約をしたのが悪い。

おまけに、残留派としてキャンペーンやってしくじって、
EU離脱となったらさっさと辞職したデービッド。

メイ首相は、その尻拭いをしてるんですよ。

私は、メイ首相はよくやってると思う。

EUとしては、EU内に反EU勢力が強まっている国がでてきている今の状況で、
英国にとって「まあまあOKな条件」での合意を承諾するわけがありません。

ここで英国を簡単に離脱させてしまうと、他の国々も
「僕も!私も!」と離脱する可能性がありますし。

なので、EUとしては、英国離脱を
英国にとって「まあまあOKな条件」な条件で合意するという事は、
絶対にありえないと思うのです。

なので、この交渉は誰がやっても難しい。

今の合意案が、英国から見て、かなり妥協したものになってしまっている
というのは、メイ首相の能力の問題ではないと思う。

ただ確かに、今の合意案を受け容れるくらいなら、
「合意なきブレグジット」の方がマシかも。
というのも本当の事で。

だから、ひょっとしたら、明日の結果は「否決」になるんじゃないかな、
なんて思っているのです。

でも、もし最悪「合意なきブレグジット」になったとしても、
それも、メイ首相の力量のせいではないと思う。

メイ首相は、貧乏くじをひいただけです。

困難が待ち受けているのを分かっていたのに、
それをあえて受けたメイ首相に乾杯!

他の議員さんたちも、英国の国会議員としての誇りをもって、
離脱案の採決に臨んで欲しいと思います。

もしその結果が、もし合意なきブレグジットになったとしても、
それはもう、仕方がない。

2016年、国民投票で離脱派が勝利した時点で、
覚悟すべきことだったのです。

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