Monday 30 May 2016

Brexit - 英国のEU離脱の賛否を問う国民投票について考えてみる

近頃世間を騒がせている英国のEU離脱の賛否を問う国民投票(Brexit)

与党である保守党は残留派。

だったら、そもそも、なんでこんな国民投票やるんかいな?

と不思議に思ってしまうのですが、 どうやら前回の選挙時の公約だったらしいですね。

おそらく、英国民が常に潜在的に持っているEUへの不満を利用して選挙に勝とうとした。
そして、EUが英国に対して無理強いをしてきた場合に、EUとの交渉を有利に進める為の
材料としてこの国民投票を使おうとした。

というあたりが、この国民投票が行われる事となった背景ではないかと推察いたします。

さて、うちの夫もまがりなりにも英国人ですので、投票権があります。

残念ながら、日本国籍で、英国には永住権で滞在している私には、投票権がありません。

こんな時、自分の生活を左右するような重要なものに投票できない自分の立場が悔しいのですが、
英国籍をとってしまうと日本国籍を放棄しなくてはならなくなるので、そこは我慢です。

せめて、夫はどちらに投票するのか気になるところです。

夫に確認してみたところ、夫はEU残留派。

自分自身も英国への移民一世である夫は、英国には今まで通り開けた国であって欲しいらしい。

そして、EUに属することで得ることができる、経済的な利益や(関税など)、
英国民が英国内だけではなく、EU圏内で職に就けるという英国民の就業機会のメリット。
そして、英国内におけるEU移民の労働力の活用という、企業にとっての労働力調達メリット。


そういったものは、意外に失ってみると大きいものだと思っております。
 
そして、私が理解するところの、離脱派の主な主張は、

「英国の主権は英国民にあるべきだ。」

に尽きると思います。

確かに、EUって政策を加盟国に押し付ける傾向にあるというか。。。
内政不干渉が原則のASEANとは、そこが大きく異なります。
なので英国民は、EUによって英国民の主権が失われているという感覚があるのです。

そして、最近テレビも、Brexit に関する話題でもちきりです。

特に、毎晩のようにディベート番組が。

英国の良いところは、選挙や国民投票の前には、視聴者参加の
政治家や各界の著名人をパネリストとしたディベート番組を頻繁に行うことです。

こういったディベート番組を見ることによって、自分以外の人たちの、
それぞれの置かれている状況や立場に基づいた意見を知ることができます。

ディベートなだけに、皆自分の意見だけではなく、なぜそう思うかという理由も
説明するので、今までの自分の考え方が偏ったものだったと思い知らされたりもします。

今回については、私も夫も、もちろんEU残留派だったのですが、
ディベート番組をみて離脱派の意見を聞くにつれ、
彼らの理論もある意味納得できるなあ。
今までは、もちろん100%残留!と思っていたけど、
離脱派の人の気持ちも、少しわかってきました。

とはいえ、もし私に投票権があったら、残留に投票していたと思いますが、

それでも、問答無用、100%残留!とは思えなくなってきています。

特に、ディベートの中で印象的だったのが、

残留派が提示するメリットの一つに、「ヨーロッパ旅行が安くなる」
というのがあるのですが、
これを離脱派は鼻で笑ったのですよね。

旅行に安く行く為に、英国の誇りを売るのか!

という感じ。

私としては、現実的な利益をとるなら残留だと思うし、
英国としての誇りをとるなら離脱だと思う。

離脱派の方が、若干感情論なような感じがするので、
最終的には、僅差で残留が勝つのではないかなあ、と思うのですが、
いや、勝ってほしいなあ、と思うのですが、
現状では、本当にどちらに転ぶかわからないというのが正直な感想です。

でももし、これが日本で起こったら?

ASEANがもっと内政に干渉してくる団体で、
そのせいで日本の政策にも影響が出るようになったら、
少々の経済のデメリットがあっても、日本は離脱するかもしれないよね。

なんて、考えてしまうと、本当にこの国民投票の結果は、
ふたを開けてみるまではわからないなあ、と思います。




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