持ち家vs賃貸、我が家の場合(でも、再現性はナシ)-1 (https://floatingonwatermeditate.blogspot.com/2022/12/vs.html)
持ち家vs賃貸、我が家の場合(でも、再現性はナシ)- 2 (https://floatingonwatermeditate.blogspot.com/2022/12/vs-2.html)
持ち家vs賃貸、我が家の場合(でも、再現性はナシ)- 3 (https://floatingonwatermeditate.blogspot.com/2023/01/vs-3.html)
の続きです。
2008年の春にフラットを購入、Bank of England の金利が5%の時に変動金利で住宅ローンを借りました。最初の3年間は優遇金利でBank of England の金利プラス0.5%(借りた当初は5.5%)、それ以降は銀行の定める変動金利(借りた当時の、その銀行の変動金利7%ちょっとくらい)。
25年ローンです。
もし、返済予定の計算書では、そのまま金利が変わらないで、繰上げ返済もしないで、借り換えもしなかったとしたら、25年後の完済時には、借りた金額の2倍以上の金額を払っている事になりました。
まあ、少しでも余剰資金が有れば、繰上げ返済する気マンマンでしたが。
とはいえ、購入直後は何かと物入りです。引っ越し費用もかかりますし、やっぱり中古住宅に入居となると、ある程度の階層が必要ですから。
頭金と諸費用で貯金の大部分を放出していましたし、本当にお金が心許ない状態だったので、ペンキ塗りなどは出来るだけ自分達でやり、床の張り替えや浴室の改装など、自分では難しい部分のみ業者に頼みました。キッチンは、とりあえず使えるからそのままで。
入居後半年くらいは何かと物入りで、繰上げ返済も出来ていなかったのですが、そんなこんなしてるうちに、リーマンショックが起こったのです。
2008年の秋頃から金利が下がりはじめ、あれよあれよという間に、2009年の春頃には、0.5%まで下がったのです。
我々の優遇金利は3年間。結果的には約2年間、Bank of England の金利プラス0.5% = 1%で借りる事ができたのです。
住宅ローン返済開始直後に、この金利の変化が起こった事は、我々に非常に有利に働きました。月々の返済額が激減したのです。
でも、喜んでばかりはいられません。
金利が下がるという事は、世の中の景気が悪いという事。
終身雇用が一般的な日本とは異なり、英国では、景気が悪くなるか、会社は容赦なくリストラを行います。実際、夫はこれまでに何度もリストラを経験しています。
なので、返済額が減ったからと言って、安心してはいられない!
我々は、返済額が減って浮いた分を全て繰上げ返済にまわしました。
繰上げ返済は、返済期間短縮型ではなく、返済額軽減型。
我々がローンを借りた銀行は、繰上げ返済はデフォルトが返済額軽減型で、期間短縮型にするのはめんどくさかったのです。
なので、繰上げ返済を続けると、月々の返済額がさらに減ってくるので、その分も繰上げ返済にまわす。これを繰り返していきました。
優遇金利期間が終わった後は、固定金利に借り換えて、繰上げ返済を継続。
英国では10年固定とかあまりないので、3年固定を何回か借り換えたのですが、借り換えのタイミングでも、少しまとめて繰上げ返済したりして、最後には再度貯金を放出して、2019年の秋頃、約11年半くらいで住宅ローンを完済しました。
その翌年にコロナが始まって、夫の勤める会社(アメリカ系)が英国撤退を決め、再度リストラの憂き目に合うわけですが。
その頃はすでにワタシもセミリタイアしてパート主婦状態になっていたので、えらいこっちゃな状態だったわけですが、住宅ローンを完済してしまうと、それ以外の月々の支出って、大した事ないんですよね。
コロナで外食も旅行もできない状態では、生活費なんてそんなにかからない。
家に引きこもって質素に暮らして、コロナを乗り越えられたのも、住宅ローンの返済がなくて、失職のストレスが少なかったおかげだと思います。
そして今になって、再度金利が上がってきている。
そう思うと、我々は運が良かったなと思うのです。
株価がイケイケで金利が低かった数年間、住宅ローンの繰上げ返済は悪手のように言われていましたが、我が家は、金銭的損得よりも、リスク回避を優先して繰上げ返済を励行しました。
これは、我が家にとっては結果的に吉と出ましたが、色々な偶然が重なって、結果的に上手く行っただけで、再現性はありません。
もう一回やれと言われても、もう無理です。
再現性はありませんが、我が家としては、持ち家vs賃貸は、持ち家に軍配があがります。
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