Thursday 4 April 2019

終身雇用の正社員こそが、現代の奴隷では?

非正規雇用の労働者を奴隷に例える人達がいらっしゃいますが、
ワタシは、終身雇用の正社員こそが、現代の奴隷制度ではないかと思うのです。

奴隷制度の歴史は長いです。

古くは、奴隷の労働力でピラミッドを建てたエジプト文明から
比較的新しいところでは、南北戦争前の南部アメリカまで。

エジプト文明みたいな、世界の古代四大文明の時代から
奴隷制度が延々と続いているということは、
人間にとって、他人を奴隷としてこき使うということは、
いわば本能なのではないかと思ってしまうくらいです。

そして、奴隷を日常的に使っていた場所・時代では、
そもそも奴隷を使うということが、
人道的に悪だという認識がなかったのではないかと思うのです。

奴隷が人道的に悪だと認識されていない社会に於いて、
奴隷を使っている人間は、悪人とは限りません。

たまたま、奴隷を使う側の人間として生まれ育っただけで、
人格的には、良い人もいたと思うのです。

奴隷とは、主人の所有物=財産です。

奴隷を自分の所有物だからと、やりたい放題・いじめたい放題の
極悪主人も多かったと思いますが、
中には、自分の財産なんだから、長く働いてもらいたいと、
奴隷の健康に気を使い、大切に扱う主人もいたと思うのです。

でも、奴隷は、一度主人に購入されてしまったら、
他の主人の所に行く自由はありません。

自分が運悪くクソ主人に当たってしまった場合、
隣の農園の主人が、奴隷に対して優しくて待遇が良くても、
そちらに行く自由はないのです。


この状態を、現在日本の雇用環境に当てはめて考えてみると、
上記した奴隷の状況に近いのは、非正規雇用の労働者というよりは、
終身雇用の正社員だと思うのです。

ろくに社会経験も無いまま、新卒カードを使って就職。
いくら企業研究してるっていったって、所詮学生です。
経験値が絶対的に足りません。

新卒の就職活動なんて、主人に品定めされて買われていく
奴隷市場と大差ないと思うんですよ。

そして、運悪く入った会社がブラックだと分かっても、
日本って、正社員の仕事を辞める事への心理的抵抗がモノスゴイ

おまけに日本では、終身雇用が基本であるが故に、正社員雇用の流動性が低いので、
正社員にこだわると、転職もかなりムズカシイ。

友人が入社した会社の待遇がよさげに見えても、
そう易々とは転職できないのです。

かなり、上記した奴隷の状態に近いでしょ。

非正規労働者の場合、主人から大切に扱ってもらえないのは、
主人にとってはきちんと購入した奴隷=財産ではないからです。

そもそも主人の所有物ではないので、クソ主人なんて主人でも何でもない。
後ろ足で砂かけて逃げちゃえばいいんです。

「主人を持たない=誰も生活を保障してくれない」から、
生活は苦しいかもしれないけど、自由です。

Freeman です!

それに対して、所謂終身雇用の正社員は、
正規に雇われて、(購入した主人の財産=所有物となる)
生活を保障してもらっている(主人の財産=所有物として管理されている)
安定と引き換えに自由を売り渡した、現代の奴隷だとワタシは思うのです。

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