Saturday 27 April 2019

正社員と非正規社員の待遇差、日英比較してみる

日英比較記事、第三弾です。

第一弾と第二弾。
サラリーマン手取り金額日英比較(2019年)
日本の税制と雇用格差

日本では、一般的に会社で働く人たちの身分は、
雇用形態により、ざっくりと下記のように分類されます。

正社員

非正規 
  • 契約社員
  • パートタイム/アルバイト
  • 派遣

対して、英国では、ざっくりこんな感じです。

直接雇用
  • Permanent (いわゆる日本の正社員)
  • Fixed Term(期間限定社員。日本の契約社員に近い)
間接雇用
  • Contractor (個人事業主)
  • Temp Staff (派遣)
英国では、パートタイムという雇用形態は存在せず、
それぞれの雇用形態でフルタイムとパートタイムがあります。

さて、会社で働いている人たちの「待遇」について話をする場合に
主なトピックはこんな感じではないでしょうか。
  • 給与
  • 交通費
  • ボーナス
  • 有給休暇
  • 福利厚生
  • 精神的負担
  • 解雇のしやすさ
これら一つ一つについて、日英比較をしてみようと思います。
  • 給与
英国
Permanent:比較的低い。(上層部は例外)
Fixed Term:比較的低い。
Contractor :高い。
Temporary Staff :まあまあ高い。

日本
正社員:高い
契約社員:比較的低い。
パートタイム/アルバイト:低い。
派遣:比較的低い。

  • 交通費
英国
Permanent:支給されない。
Fixed Term:支給されない。
Contractor 支給されないけど、税金の申告の際経費で落とせる。
Temporary Staff 支給されない。

日本
正社員:支給される。
契約社員:支給される。
パートタイム/アルバイト:支給される。
派遣:支給されない事が多い。

  • ボーナス
英国
Permanent:上層部やフロントオフィスは高い。バックオフィスは低い。
Fixed Term:低い。
Contractor :無し。もしくは、プロジェクトが終われば特別ボーナス。
Temporary Staff :無し。

日本
正社員:高い。
契約社員:低い。
パートタイム/アルバイト:無し、もしくは寸志程度。
派遣:無し。

  • 有給休暇
英国
Permanent:有り。
Fixed Term:有り。
Contractor :無し。
Temporary Staff :有(有給休暇で休んだ日の分のお給料は派遣会社が出してくれる)

日本
正社員:有り。
契約社員:有り。
パートタイム/アルバイト:一部有り。(働く時間が少ない人は無し)
派遣:有り。(法的にはあるはず。)

  • 福利厚生
英国
Permanent:有り。
Fixed Term:有り。
Contractor :無し。
Temporary Staff :無し。(派遣会社が福利厚生やってる場合は有り。)

日本
正社員:有り。
契約社員:有り。
パートタイム/アルバイト:一部有り?(働く時間が少ない人は無し)
派遣:無し。(派遣会社が福利厚生やってる場合は有り。)
  • 精神的負担
英国
Permanent:上層部やフロントオフィスは成果主義。
      バックオフィスは、時と場合による。
Fixed Term:そんなに成果は求められていないと思う。
      契約期間が満了したらあっさり切られてしまうので、
      人によってはそれがストレスかもしれない。
Contractor :成果主義。
Temporary Staff :時と場合による。

日本
正社員:滅私奉公。
契約社員:人による。正社員の座をエサに滅私奉公という場合も。
パートタイム/アルバイト:人によるけど、一番気楽なのでは?
派遣:人による。正社員の座をエサに滅私奉公という場合も。

  • 解雇のしやすさ
英国
Permanent:比較的解雇が難しい。
Fixed Term:契約期間が満了したらあっさりとサヨウナラ。
Contractor :理由はなんであれ、切るときはスパッとザクッと
Temporary Staff :理由はなんであれ、切るときはスパッとザクッと

日本
正社員:かなり難しい。
契約社員:契約期間満了という理由で比較的容易。
パートタイム/アルバイト:容易。
派遣:契約期間満了という理由で容易。


ワタシの独断と偏見で比較してみました。

こうやってみると、日本では正社員だけが、
給与もボーナスも高く、交通費もらえて福利厚生も充実していて
解雇もされにくいという、1人勝ちの状態です。

それに対して英国では、色々な雇用形態が、一長一短なのですよ。

例えば、ワタシの夫(ミャンマー人)は、ITエンジニアを生業としておりますが、
ITエンジニアのような職種の場合、お給料だけを考えたら、
Permanent よりも Contractor の方が、入ってくる金額は多くなります。

でも、Contractor は福利厚生もないし、安定もしていない。
結果を出さなければクビになる危険性が常にあって、精神的にもキツイ。

特に住宅ローンを抱えてるような場合、安定した収入が欲しいので
お給料が低くてもやっぱり Permanent を好む人が多いのです。

夫(ミャンマー人)も、目先のお金よりも安定を選びました。

まあ、Permanent でもクビになる時になりますが、
Contractor ほどダイナミックではありませんからね。

そしてついでに言いますと、英国の会社では、
Permanent の従業員は、Contractor が自分達と同じ仕事をしているのに、
お給料が高いという事を知っているので、
Contractor は、職場で仲良くしてもらえないというか、
肩身が狭いらしいです。

日本のでは、お給料が高い正社員が威張っていて、
お給料が低い非正規社員が肩身の狭い思いをしてますよね。

英国では相打ちなのに、日本では、正社員が圧勝です。

日本は、この正社員1人勝ち状態を何とかしないと、
今後、雇用格差が広がるばかりだと思います。


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日本の経済関係のニュースを読んでいて、しみじみ思います。

日本の正規社員と非正規社員の格差って、あまりにもヒドイ。

では、外国ではどうなのか?

ワタシは、英国の事しか知りませんので、他の外国の事は何も言えませんが、
とりあえず、日英の雇用環境や税制の違いについて比較してみました。

サラリーマン手取り金額日英比較(2019年)

日本の税制と雇用格差

正社員と非正規社員の待遇差、日英比較してみる

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