Sunday 30 October 2016

英国VAT vs 日本消費税

日本では、消費税を8%から10%に引き上げる法案が出た際に、
それならば、食品等、生活必需品には軽減税率を導入してほしい、

との要望が起こったらしいとのニュースを目にした覚えがあります。

しかし、どうやらいつのまにか、消費税引き上げ時期を延期するか否かに
争点が移ってしまい、軽減税率についての問題は忘れ去られている様子です。

そしてきっと、軽減税率の導入なしに、
すべてのものに10%の消費税が課せられる日が来るわけですな。

きっと。

さて、ご存知の方も多いと思いますが、英国の消費税にあたるであろう、
付加価値税(VAT)の税率は、現在20%です。

ちなみに英国では、消費税とは呼びません。

付加価値税です。

Value Added Tax = VAT

これは、例えば製造業者などが原材料を加工することによって発生する
”付加価値”、もしくは、サービス業が必要な材料を購入してそれを使って
サービスを提供する際に発生する”付加価値”、など、
”付加価値”について掛かる税で、その税を支払うのは最終消費者です。

なのでまあ、日本の消費税に一番近いものです。

でも、大きな違いがあります。
その一つは、英国のVATは、軽減税率を採用していることです。。

例えば、野菜や果物、肉、調味料など調理されていない食料品、
本、子供服など、生活や教育に必要なものにはVATはかかりません。

でも、外食やサンドウィッチなどにはかかります。

ボトルに入った飲料水にも掛かっていたと思う。
別に、ボトルに入った水飲まなくても、英国の水道水は飲んでも問題ないですからね。
ちょっと硬水ですが。
日本人は、身体が慣れていないので、体調に変調をきたすこともあるようですが。

あと、文房具にはかかるのです。(これはちょっとつらい)
なんで、本にはかけないのに、文房具にかけるんだろう。。。

そしてさらにつらいことに、トイレットペーパーとか、ティッシュにもかかります。
なので日本から英国にくると、トイレットペーパーとティッシュの高さに
驚くことになります。

水道、電気代、ガス代などの公共料金は軽減税率です。
(確か、5%くらい?)

公共の交通機関(電車、地下鉄、バス等)にはVATは掛かっていません。

でも、タクシーにはかかります。

確か、生命保険等の保険料にも掛かっていなかったはず。
(これは、別途保険料にかかる税がかかっているため)

金融関係の手数料等はどうなんだろう。
基本、掛かってなかったような気がするなあ。覚えてないなあ。

日本はどうなんやろう?
日本って、時間外にATM使った場合にかかる手数料にさえ、
消費税がかかりますよね。

あれは納得できないので、非常に不満です。、

あと、振込み手数料とか、消費税かかっているのでしょうか?
誰か知ってる人教えてください。

などとまあ、長々と書きましたが、このように英国では、
品物によってVATがかかるか否か、かかる場合は、標準税率(20%)なのか、、
軽減税率なのかが、事細かに決められています。

グレーゾーンに入るものについては、税務署の人や会計士や
コンサルタントなど、偉くてお給料の高い人たちが
ケンケンガクガクのディスカッションをして、決めます。

はっきり言って、すごくコストがかかっていると思います。

でも、そのおかげで、 標準税率を20%にまで押し上げることができたのです。

もし、日本のように、ミソもクソも、皆全部同じ税率、としていたら、
とても20%まで税率を押し上げる事ができたとは思いません。

英国の場合、たとえVAT税率が上がっても、それは標準税率の商品のみで、
庶民は、ライフスタイルを少し見直すことによって生活防衛ができるからです。

そして、英国のVATのルールが複雑怪奇であることにより、
務署の人や会計士やコンサルタントなどの、雇用創出にも役立っています。

偉くてお給料の高い人たちの雇用創出ですよ!

日本は、会計士が余っていると聞きました。

ぜひ、複雑怪奇な軽減税率を導入して、会計士の雇用創出にも役立ててほしいと思います。

また、軽減税率対象商品の税率を上げない限り、標準税率をあげる事に対する
国民の抵抗は若干緩和されると思いますので、
軽減税率を導入することによって、将来的には、ヨーロッパ並みの税率まで
引き上げることが可能になるかもしてません。

日本の今の方式では、10%が限度だと思います。

などと、つらつらと日本の消費税について考えてみました。



ピータン、まだ踊ってる。。。








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