何年か前の一時帰国の際に、友人に会いに東京に遊びに行きました。
せっかくの東京だから秋葉原の電気街!と秋葉原近辺をうろうろしていたら、
その中のお店の一つで、上司と思われる人が部下と思われる人を、
罵倒するかの様に叱り倒している光景に遭遇しました。
その叱責は、お客様から見える場所なんていう生易しいものではなく、
むしろ、公衆の面前で繰り広げられていました。
その様子を目にした買い物客も、居心地悪いものを感じただろうし、
叱られている本人の屈辱感を考えると、その場に居合わせてしまったのが、
申し訳ないような気になってしまいます。
英国では、上司は部下を叱るときは非常に気を使わなければなりません。
同僚の前で叱るなんて言語道断。
こそっと会議室に呼んで、他の社員の目が無い所で、
一対一で注意する、という感じです。
でないと、叱られる社員の自尊心を傷つけるからです。
日本では、人前で部下を叱り倒すなんていう、
部下の自尊心を粉々に打ち砕いてしまうような
人権侵害なような事をしても、上司はお咎めなしなのでしょうか?
部下がそのせいでうつ病になっても、上司はお咎めなしなのでしょうか?
英国では、良いか悪いかは別にして、マネージャーは部下の取り扱いには
けっこう気を使うと思います。
そりゃあ、ちょっと粗雑に扱う事はありますが(部下なので)、
よほどのブラックな会社か、自分の社内の権力に絶対的な自信のある上司で
無い限り、部下の自尊心を傷つけるような事は、避けると思います。
その後のバックファイヤーが怖いですからね。
もう嫌だ、と即日辞表くらいなら優しいですが、
Employment Tribunal (労働裁判所)に訴えられてしまうかもしれませんからね。
秋葉原で見かけた、上司に叱責されていた彼。
今頃どうしてるのでしょうか。
でもね、周りの人は皆、貴方のことより、貴方を怒鳴り倒している上司の方が、
変な奴、恥かしい奴だと思っていましたよ。
貴方は、公衆の免税で恥をかかされたと感じていたと思います。
その気持ちは理解できます。
でも実際は、恥をかいていたのは、怒鳴り倒している上司の方だったのです。
人前で、自分の感情を抑えることができずに怒鳴りちらす。
これほど恥かしい事は無いと、日本の恫喝上司には理解して欲しいものです。
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