Wednesday 5 August 2020

二重国籍問題(その1)

今日の郵便に、茶色い封筒が混じっていました。

英国では、茶色い封筒といえば、お役所からの手紙です。

他の手紙は放っておいても、なにはともあれ、茶色い封筒だけはすぐに開封して、中身を確認しなければなりません。

まあ、それを見越して、わざわざ茶色い封筒で送ってくるダイレクトメールもあるのですが。

今日の茶色い封筒は、カウンシル(区役所みたいなもの)からのお手紙。

選挙人名簿(electoral register)の記載内容の確認です。

我が家の住所に登録されている、選挙人、つまり英国の選挙権を持っている人は、夫ひとりだけ。

ワタシには選挙権はありません。

なぜならワタシは、英国の無期限滞在許可(Indefinite Leave to Remain)でもって英国に滞在する、日本国籍保有者だからです。

今回、この手紙を見た夫は、何を思ったのか、ワタシも選挙人登録ってできるんじゃないの?と言い出しました。「長い間英国に住んでるんだし」って。

んな、アホな。

いくら長い間英国に住んでいたって、英国籍もEUの国籍もコモンウェルスの国籍も持ってないんだから、登録はできないよ~。

まあ、夫がワケの分からない事を言い出したのも、無理はないかも。

思えばワタシ、英国の無期限滞在許可をとってから、もうかれこれ、14年も経つんです。

長い間住んでるんだから、そろそろ選挙権もらえないのかと、そういう発想だったのでしょう。

ワタシも、こんなに長く住んでる国の選挙に参加できないのは、歯がゆいものがあります。

英国への帰化の条件も満たしていますし、帰化しようと思えばいつでも帰化できます。

でも、あえて帰化していないのは、日本国籍に執着しているからなんです。

日本は、二重国籍を認めていないですからねえ。

ウワサでは、二重国籍なんてばれないよ~っていう人もいるんですが。

まあ、生まれた時点で二重国籍で、22歳に到達して、国籍選択をしなければならない時に、選択しなかった人っていうのは、アクションをしなかった事による二重国籍なので、ばれにくいそうです。

一方、ワタシのように、生まれた時は日本のみの単一国籍だった人が、もし大人になってから帰化した場合は、アクションを起こした事による二重国籍なので、ばれやすいらしい。

これが、本当がどうかはわかりませんが、そういわれてみてれば、そうかもって感じですよね。

そして、チキンなワタシは、日本国籍を失いたくないので、今のところ、英国への帰化は考えていません。

ただ、英国の無期限滞在許可は、無期限と言いながらも、BRPカードなるものが導入されて、そのBRPカードが無期限じゃない(定期的に更新しなくてはいけない)ので、それが今のワタシの頭痛の種になっています。


無期限滞在許可やのに、それを証明する書類(BRPカード)が期限付きって。

詐欺やあ。

まあ今のところ、BRPカードが必要になるのは就職の時だけで、失効したパスポートにくっついている無期限滞在許可でも、英国への入国は可能です。

雇用に流動性がある英国では、普通の人が普通に何度も転職しますので、就職で制限する事によって、ゆるやかに無期限滞在許可保持者のBRPカード申請を促進しているのでしょう。

さすが英国政府、やり方が英国風です。

もしかしたら、70歳とか80歳とかになって、BRPカードの更新が面倒になってきたら、もしくは、ボケてきてそんな申請が困難になってきたら、英国に帰化しようかなあ、なんて考えたりしています。



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