夫の会社がコロナ倒産し、破産管財人が入って絶賛清算処理中です。
そろそろ、真剣に腹をくくる時が来た。https://floatingonwatermeditate.blogspot.com/2020/09/blog-post_23.html
倒産発表後、会社の経営陣は早々に退陣、破産管財人が入ってきて会社の主導権を握りました。
彼ら、破産管財人が会社の主導権を握って何をやるかと言いますと、
- 会社の資産と負債を洗い出して、
- 資産を売って現金化し、
- そのお金を、債権者に優先順に分配するのです。
こうやって書くと簡単ですが、実際にやるのは大変です。
夫も、リストラは二度経験してますが、倒産は初めてなので、色々興味津々です。
ワタシも、経理畑で働く労働者の端くれとして、身近に破産管財人の仕事の話が聞けるのは興味深い。
というワケで、最近の我が家の会話は、破産管財人があー言ったとかこー言ったとか、夫の会社の清算処理に関する話題で持ちきりです。
破産管財人が入ってきて、まず取り掛かったのは、
- 資産と負債の洗い出し
- 従業員の職務内容の把握
資産と負債を洗い出して、評価額を算定し、資産の売却先を探しはじめました。
それと並行して、従業員を段階的に解雇するために、各従業員の職務内容の把握を行います。
英国では、コロナ禍休業させている社員の休業手当を政府が補助するという救済措置を行っており、夫の会社もその制度を使って数名休業させていました。
残念ながら、休業中の従業員は、即解雇です。
そして、休業していなかった従業員でも、セールスとか広報(PR)みたいな、清算処理に必要でない部署の社員は即解雇。
残っているのは、最低限のオペレーションに必要な人員。
お客様対応のコールセンターとかITとか経理とか。
彼らは、資産の売却先が決まるまでの間、とりあえず雇用が継続されます。
「資産の売却」といっても、もしかしたら、ビジネスごと、まるっと売却できるかもしれませんからね。その場合は、従業員付きで売るわけです。
もし、そうなった場合は、従業員は買い手の会社にまるっと移管され、解雇されるにしても、買い手の会社に解雇される事になります。
ちなみに英国では、会社が他社を買収して、従業員に余剰が出た為にリストラする場合、リストラ対象となる人員の選別において、買収された会社の従業員に不利があってはいけないという決まりがあります。
つまり、買収した側の会社の従業員も、リストラの憂き目にあう可能性があるのです。
実際、買収した側の会社の従業員だったのに、リストラされてしまった経験がある人に出会った事があります。
厳しいなあ。
閑話休題
夫の会社の清算処理の話に戻ります。
破産管財人も、最初は、ビジネスごとまるっと売却の可能性を模索していたようですが、そもそも倒産したビジネスなのですから、それをまるっと購入するなんて奇特な人はおりません。
その場合、資産を切り分けて売っていく事になります。
まずは資産を分類していくつかのグループに分け、それぞれオークションにかけて買い手を探すわけです。
結構な資産を残しての倒産だったので、資産の売却に時間がかかったようです。
なぜ、結構な資産があるのに倒産になったかというと、それをはるかに上回る負債があったからです。でも、それらの負債は、倒産となると優先順位がそんなに高くない「一般破産債権」のため、おそらくそれらの債権者に分配されるお金はないでしょう。
多分、資産を売却したお金は、優先順位の高い債権、つまり、
- 破産管財人への報酬
- 従業員の給与
- 夫の会社の場合、法的に、顧客の為の問合わせシステム(ウェブサイト)をあと9か月間保持しなければならない為、その費用。
で、殆どが消えていくでしょう。
一般破産債権を持ってる方、ごめんなさい。
さて、夫の勤める会社が倒産を発表して、そろそろ3カ月くらいたちますでしょうか。
ついに、資産売却の目途が立ち、残った従業員が解雇される日が決定してしまいました。
顧客問い合わせシステムの保持には携わる従業員以外は、すべて解雇です。
夫も、顧客問い合わせシステムの保持には携わっていないので、その日が最終日。
今から最終日までの間は、不要となるシステムの解体なんかで、結構忙しくなりそう。
そして、顧客問い合わせシステムだけを残して、すべてをスイッチオフ。
そして、本当に、さようなら~。
けっこう長く働いていた会社だけに、なんか寂しいねえ。
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