夫の会社の不穏な気配に、戦々恐々の我が家です。
https://floatingonwatermeditate.blogspot.com/2019/08/blog-post_6.html
夫の会社は米国系。米国では上場もしているけっこう大きな会社のようです。
ヨーロッパに進出しようと、英国ですでに同業種でビジネスをしていた小さな会社を買収して作った現地法人なのです。
そして夫は今、なんとなく「アメリカンは、UKから撤退を考えてるような気がする」らしい。
まず手始めに、マーケティングの予算がカットされて、マーケティングの人達が去って行ってるらしく、それが社内全体の士気を下げているらしい。
周りの同僚が辞めていくと、自分も辞めたくなるっていうのが、群集心理ってものです。
ちなみに、夫の会社(米国系)が英国撤退を検討しているのは、ブレグジット問題のせいではありません。
ブレグジットとは関係のない、ヨーロッパエリアで施行された新しい法律によって、夫の会社のビジネスが難しくなった様子。
英国から撤退するというよりは、ヨーロッパから撤退するわけですね。
でも、夫が転職活動を始めることになったのは、ブレグジットのせいではないのですが、一旦転職活動を始めてみると、ブレグジットの影響を、チラホラと感じる様子です。
どのような影響かというと、夫の職種の場合、ブレグジットの影響で、若干売り手市場になってる様子。
夫はITエンジニアなのですが、英国では、ITに限らず、エンジニアには、けっこうEU市民の方々が多い。
EU市民の方々が減ると、エンジニアの絶対数が減るので、夫の感触としては、英国人エンジニアにとっては、今の英国の転職マーケットはそんなに悪くないそうです。
エンジニアって言うのは、育てるのに一定の時間がかかりますので、EU市民のエンジニアがいなくなったといって、なんの知識も技術もない英国人を代わりに雇うわけには行かないですからね。
喩え‘、ブレグジットの影響で英国の景気が悪くなっても、エンジニアが職にあぶれることはなさそうです。
足りない分は、労働許可証を発行して補ういう事になりそうですので、非EU圏出身のエンジニアは、今後、英国で労働許可証が取りやすくなるかもしれません。
同じことが、医療関係でも言えそうです。
NHSのナース(看護士)には、EU市民、及びフィリピン系が散見されます。
ブレグジットによってEU市民が減ったらフィリピン系が増えると思われます。
看護士という職種においては、非EU圏出身ではフィリピン人がダントツに有利でしょう。
というのは、英国で看護士という職業につく為には、非常に高い英語力が必要とされるのです。
ワタシが、ケンブリッジ英検の Proficiency (CPE) をやっていた時、クラスメートにいたドイツ人の女の子は看護士さんで、ドイツの看護士免許を英国のにコンバートする為に英語力の証明のためにCPEが必要と言ってました。
同じくクラスメートのブラジル人はお医者さんで、英国で医学部のマスターコースの入学準備をしていました。
クラスメートは全部で5人だったのですが、その内の二人がそんな感じだったので、医学関係の話になると会話が大変高度になって、ついていくのに必死でした。医学用語をたくさん覚えられて、とても為になるクラスでした。
ちなみにケンブリッジ英検の Proficiency (CPE) のレベルは、IELTSで8以上、TOEFL 670以上、TOEIC990以上、CEFR C2 レベルです。
英国では、看護士免許のコンバートにそんなレベルの英語力を求めるのです。
なので、非EU圏出身だと、フィリピン人くらいでないと太刀打ちできません。
フィリピン人は、フィリピン訛りがあるとは言え、英語はネイティブスピーカーですからね。
おまけに、フィリピン人は優しい人が多いので、看護士さん向きだし。
ワタシは、怖い東ヨーロッパ系のEU市民の看護士さんより、フィリピン人看護士さんの方が好き。
なので、英国では、今後フィリピン出身のナースが重用されると思います。
日本も、悪名高き研修生ビザにて、フィルピンから介護関係の研修生を迎え入れようとしているようですが、英国がフィリピン人看護士の数を増やし始めたら、英国の方が労働環境が良いので、日本は到底太刀打できないと思います。
閑話休題。
まあとにかく、ブレグジットでは、エンジニアとかナースの数が減りそうだと予測されています。
なぜかというと、実は英国人って、あんまり地道な仕事を好まないようなんですよね。
いわゆる Skilled Job ってい言われる職種の場合、英国人に多いのは、手っ取り早く現金収入を得ることができるビルダーとか配管工とか。
ナースは Skilled Job だけど、やっぱりお給料が低い。
エンジニアは、なるのに必要な労力の割りには、ホワイトカラーの中では、お給料は中堅程度。
それなら、営業畑で頑張って、マネジメントに食い込んでいったほうが収入は上げやすい。
エンジニア職のサラリーマンには、天井がありますからね。
優秀な英国人のホワイトカラーには、ビジネスのマネジメントに食い込みたいという野心があるので、エンジニア職から離れていってしまう傾向にあるのです。
もしくは、どうしてもエンジニア職にこだわりつつ、収入を上げたい人は、「コンサルタント」になる。
というわけで、英国で英国人のエンジニアっていうのは、意外と少なくって、ブレグジットになってEU市民に労働許可証問題がでてきたら、英国籍のエンジニアは、職にあぶれることは、あまりないかもしれません。
景気が悪くなって、「全体的にお給料が下がる」という恐れはありますが。
まあ、それはしょうがない。
株価と一緒で、お給料っていうのは、アップするかもしれないし、ダウンするかもしれないものなんですよ。
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