Wednesday 19 June 2019

語学を武器に就職。カッコよく聞こえるけど、良いことばかりじゃありません。

ワタシは昔、英語を使った仕事に憧れていました。

英語を使って仕事をすることが夢で、
できれば翻訳家になりたくて、
勤めていた会社を退職して、英国に語学留学したのです。

留学中に夫(ミャンマー人)と出会って結婚したので、
日本でやるはずだった留学後の再就職活動を、
英国でやる事になってしまったのが誤算ですが、
まあ、どっちみち留学でキャリアが一旦途切れているわけだし、
結婚して英国の配偶者ビサを持っていたので、
「まあ、なんとかなるだろう」なんて考えていました。

まあ、なんとかなったのですが。。。

結婚当初、ワタシも夫(ミャンマー人)もお金がなかったので、
手っとり早く仕事を見つけるため、日本語を使う仕事に就いたのです。

まあ、日系企業の事務員ですな。

日系企業とは言え、駐在員は高いので数人しかおりません。
同僚の大多数は英国人ですし、社内での会話も英語です。

でも、日本にある後本社様からの出張者は日本人。

日系企業の現地法人が、現地採用の日本人事務員を雇うのは、
駐在員や語本社様からの出張者のサポートの為なのです。

まあ、仕事の中では、英語も日本も使うので、
ワタシの昔からの憧れであった、
「英語を使って仕事をしたい」という夢は、
半分実現したわけですね。

実際のところは、「英語を使った仕事」というよりは、
「日本語を使った仕事」だったのですが。

英国で働くにあたって、英語が話せる事は当然の必要条件であり、
ワタシの付加価値は「日本語スピーカーである」事だったのです。

なので、日本語が必要な時にはなんでもかんでも借り出され、
日本語が必要な雑用はすべて回ってくる。

英国では、専門性のない雑用を行う事務員というのは、
若者が、とりあえず大きな会社に潜り込むためにゲットする末端の仕事です。

そこから、社内公募でめぼしいポジションに応募して、
ステップアップしていくのです。

英国では、ポジションが空いたら、まずは社内で募集をかけるのが
一般的なので、他より早く応募するチャンスがあるのです。

なので、専門性のない雑用を行う事務員ってのは、長く続きません。
1~2年くらいでコロコロかわります。

みんな、そこからステップアップしていくのですよ。

日本語の便利屋として雑用ばかりしている現地採用の事務員も、
専門性がないと言う部分は同じです。

よって、末端の仕事です。

でも、英国人の若者と違って、言葉のハンデがある分、
社内の別のポジションへのハードルは高いです。

つまり、「日本語を使った」雑用ばかりで専門性がない仕事に
甘んじるしかない、ある意味、デッドエンドなポジションなのですよ。

将来のキャリアについて考えた時、なにか専門性のある仕事につきたいと思い、
ワタシの場合は経理に方向を定めたのです。

経理に方向転換して、約10年。

今は、日本語を武器に、仕事はしているとは思っていません。
少なくとも自分では、そのつもりはありません。

自分の専門分野で、日本語の能力抜きでも評価してもらえるようになった時に、
再度、日本語をワタシの武器リストに戻そうかと考えています。

言語は、あくまでもツールです。

仕事においては、「言語を操る」ことよりも、
「自分の専門性を持つ」ことの方が大切です。

それに気付くのに、ワタシはけっこう長い時間がかかりました。

自分が将来何をやりたいかわからないけど、
とにかく「英語を使って仕事をしたい」という風に
漠然とした夢や希望をもった若者は(ワタシもその一人でしたが)、
結局、何者にもなれない危険性をはらんでいます。

どんなに、ネイティブみたいにキレイに発音できても、
話す内容のレベルが低ければ、よい仕事はできないのです

自分にはやりたいことがある。そして、英語ができれば、
そのやりたいことの幅が広がるから、英語を勉強したい、
という若者の方が、断然、将来性があります。

少々発音が悪くても、話す内容が高度であれば、
人々は、その中に聞く価値を見出すからです。

つまり、言語は目的ではなく、手段だって事です。

まあこれは、誰かに言われたからって、理解できないことなのでしょう。
自分で実感して初めて、心に染み入る事実なのです。

恥ずかしながら、ワタシは、こんな簡単な事が分かるようになるまでに、
けっこう長い時間がかかったんですよ。


40歳代ランキング

にほんブログ村 ライフスタイルブログ 40代の生き方へ
にほんブログ村

にほんブログ村 ライフスタイルブログ セミリタイア生活へ
にほんブログ村

No comments:

Post a Comment