Thursday, 18 July 2019

コンビニアルバイトしかした事ない人って、本当にスキルがないの?

就職氷河期世代、ロスジェネの就職支援に政府が乗り出しているような、
乗り出していないような、微妙な今日この頃。

方針とか政策とか、すべて中途半端なような気がするんですが、
そう感じるのは、ワタシだけなのでしょうか?

さて、ワタシ自身も、就職活動をしたのは1994年、
四年生大学卒業見込みの女子ということで、かなり分の悪い戦いでした。

ワタシはその後海外逃亡したので、
日本における労働戦線からは離脱したのですが、
同級生たちは、まだまだ日本で頑張っています。

氷河期世代は、苛烈な競争を勝ち抜いてきてるから、
バブル世代やゆとり世代に比べて、優秀な人が多いという説がありますが、
まあそれは、眉唾物かと思います。

氷河期世代が、他の世代に比べて特に優秀な世代かどうかはわかりません。

でもね。氷河期世代って、人口が多い分優秀な人も多いんですよ。

優秀な人は、おおむね一定の割合で算出されると仮定すれば、
総人口が多ければ、優秀な人も多くなるんです。

それなのに、あろう事か、就職活動の年になってバブルが弾けて、
就職のパイの絶対数が減ってしまった。

これが不運と言わなくて、何でありましょうか?

というわけで、もし、他の世代に生まれていたなら、
きっと、正社員の仕事を得られたであろうという人も、
派遣やアルバイトなど、非正規のポジションで妥協したのです。

経済的に余裕が無ければ、とりあえず目先のお金のために、
採用されやすいコンビニでアルバイト。

そうなっても、仕方がありません。

ここ30年間、コンビニの店舗数は右肩上がりですからね。

それに反して、その後もずっと続いた景気の低迷。

延々と続いた不景気。

「とりあえず今だけ」と思って始めたコンビニバイトを、
ずるずると続ける事になってしまった氷河期世代もいると思うのですよ。

そして今、やっと政府が重い腰をあげて、
氷河期世代を救済に乗りだした際に、囁かれているのは、

コンビニアルバイトしか経験がなくて、歳だけとった中年は、
スキルがないから、正社員としての採用はむずかしい。

でも、本当にそうなのでしょうか?

コンビニバイトしかした事ない人って、本当にスキルがないの?

コンビニで買い物しつつ、従業員さんの働きを観察していたら、
確かに、一つ一つの作業は難しいものではないと思いますが、
あれだけ、多種多様にわたる作業を、正確・迅速に行う能力は、
ちょっとしたものだと思います。

ザ・マルチタスク!

そして、作業が速い!

マニュアル化された多岐にわたる大量のタスクを、
正確・迅速に遂行する能力に長けている。

これは、充分に評価されるべき事だと思います。

ただ、もしかしたら、じっくりと取り組む必要のある、
ボリュームの大きな難しい仕事をお願いしようと思った時に、
問題が出てくるかもしれません。

つまり、マニュアルのない難しい仕事を、自分で考えながら
粘り強くやり遂げる力があるかどうかが、不明なんですね。

でも、そんな事言ったら、新卒の新入社員だって、未知数具合は同じですよ。

同じ歳の似たような男女が沢山いて、選びようがないから、
せめて、難しい大学受験を突破した事を評価しようと、
学歴重視になってしまうわけです。

受験勉強を頑張った=粘り強さがある。
受験を突破した=地頭がある程度よい。

というワケですね。

でも、実際採用してみたら、コンビニバイトとかマックジョブに
向いてる人かも知れないわけです。

ふたを開けてみてそれがわかっても、今の日本では簡単に解雇できません。

企業はお荷物を抱え、社員は向いてない仕事を続ける。

これは、どちらにとっても不幸です。

もし、解雇規制が緩和されて、もう少し雇用が流動化されたら、
企業としても、コンビニバイトしか経験のない人を
雇ってみようかという気になります。

そして、やっぱりダメなら、それはその時。

その人はコンビニバイトが向いてるんだかたら、コンビニに戻ればよい。

適材適所です。

できれば、最低賃金が引き上げられて、コンビニバイトでも
ある程度の生活が送れるようになれば、なお良しです。

氷河期世代を本気で救済するつもりなら、
最低賃金の引き上げと、雇用の流動化が必要だと思うのです。



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