先日、お金を払うバトルにロンドンでも負けた夫。
完全に戦意喪失中です。
でも、仕方がないんですよ。
民主化以降のミャンマーでは、活発化した海外からの投資に上手くのって、
メキメキと財力を蓄えた、中産階級の人たちがいます。
ヤンゴンの中産階級出身の夫の友人達は、やっぱり中産階級で。
そんな友人達の中には、時代の潮流に上手くのったミリオネアがいるのです。
そんなミリオネアたちに、しがないサラリーマンの夫がかなうわけがない。
経済力でも、強引さでも。
アジアのビジネスマンは、かなり強引ですからねえ。
さて、そんな風に、ここ数年のミャンマーでは、
中産階級出身のミリオネアが量産されているようです。
見ようによっては、「ミャンマードリーム」に見えないこともありません。
20年以上も英国に住んでいた夫の友人(ミャンマー人)が、
今さらミャンマーに本帰国しようという気になってしまったりするのも、
そういう、「ミャンマードリーム」に起因するのかもしれません。
でも、ここがミソなんですが、
というか、ワタシが勝手にミソだとおもっているのですが、
現在のミャンマーで、一旗あげてミリオネアになっているのは、
中産階級出身の人々です。
つまり、元々、ある程度の財力がある人たちです。
貧困層から一旗あげてるわけではありません。、
少なくとも、ワタシにはそう見えます。
貧困層の人達が、そこから抜け出すのは、ほぼムリな感じがするのです。
ミャンマーの貧困層の生活と言ったら、
一日働いても、最低賃金の場合は日額4800チャット(約345円)。
一家総出で働いて、そのお金を全部合わせても、
家賃や光熱費や食費等、最低限の生活費をやっとまかなえる程度。
日々の生活にも窮するから、貯金なんてできない。
子供も労働力の頭数に入ってるから、学校には行けない。
教育を受けていないので、大人になっても高い賃金を得る労働力になれない。
同じような環境の人と結婚して家庭を持ち、同じことが繰り返される。
家族の誰かが病気になったら、そのサイクルが破綻する。
最悪の場合、つまり一家の大黒柱が病気になってしまったような場合、
その家に女の子がいれば、売春や性風俗産業に身を落とす事になるかもしれません。
家に借金がある場合も同様です。
家族が食べていく為だけではなく、借金を返済するために、
子供が働いて得るほんの少しの現金収入さえ、
あてにしなければいけない場合もあるのです。
そして情けないことに、一部のミャンマー人の大人は、
貧困から抜け出そうと一発逆転を夢見て、ギャンブルにのめりこみます。
そしてギャンブルで作った借金の返済のために、子供を働かせたりするのです。
いくら、海外からの活発な投資でミャンマー経済が上向きになろうと、
そんな状態の貧困層の子供達が「ミャンマードリーム」をつかむのは、
ほぼ不可能なように思えるのです。
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