Saturday 13 July 2019

「ミャンマードリーム」で、貧困層は這い上がるチャンスはあるのか?

先日、お金を払うバトルにロンドンでも負けた夫。

完全に戦意喪失中です。

でも、仕方がないんですよ。

民主化以降のミャンマーでは、活発化した海外からの投資に上手くのって、
メキメキと財力を蓄えた、中産階級の人たちがいます。

ヤンゴンの中産階級出身の夫の友人達は、やっぱり中産階級で。

そんな友人達の中には、時代の潮流に上手くのったミリオネアがいるのです。

そんなミリオネアたちに、しがないサラリーマンの夫がかなうわけがない。

経済力でも、強引さでも。

アジアのビジネスマンは、かなり強引ですからねえ。

さて、そんな風に、ここ数年のミャンマーでは、
中産階級出身のミリオネアが量産されているようです。

見ようによっては、「ミャンマードリーム」に見えないこともありません。

20年以上も英国に住んでいた夫の友人(ミャンマー人)が、
今さらミャンマーに本帰国しようという気になってしまったりするのも、
そういう、「ミャンマードリーム」に起因するのかもしれません。

でも、ここがミソなんですが、
というか、ワタシが勝手にミソだとおもっているのですが、
現在のミャンマーで、一旗あげてミリオネアになっているのは、
中産階級出身の人々です。

つまり、元々、ある程度の財力がある人たちです。

貧困層から一旗あげてるわけではありません。、

少なくとも、ワタシにはそう見えます。

貧困層の人達が、そこから抜け出すのは、ほぼムリな感じがするのです。

ミャンマーの貧困層の生活と言ったら、

一日働いても、最低賃金の場合は日額4800チャット(約345円)。

一家総出で働いて、そのお金を全部合わせても、
家賃や光熱費や食費等、最低限の生活費をやっとまかなえる程度。

日々の生活にも窮するから、貯金なんてできない。

子供も労働力の頭数に入ってるから、学校には行けない。

教育を受けていないので、大人になっても高い賃金を得る労働力になれない。

同じような環境の人と結婚して家庭を持ち、同じことが繰り返される。

家族の誰かが病気になったら、そのサイクルが破綻する。

最悪の場合、つまり一家の大黒柱が病気になってしまったような場合、
その家に女の子がいれば、売春や性風俗産業に身を落とす事になるかもしれません。

家に借金がある場合も同様です。

家族が食べていく為だけではなく、借金を返済するために、
子供が働いて得るほんの少しの現金収入さえ、
あてにしなければいけない場合もあるのです。

そして情けないことに、一部のミャンマー人の大人は、
貧困から抜け出そうと一発逆転を夢見て、ギャンブルにのめりこみます。

そしてギャンブルで作った借金の返済のために、子供を働かせたりするのです。

いくら、海外からの活発な投資でミャンマー経済が上向きになろうと、
そんな状態の貧困層の子供達が「ミャンマードリーム」をつかむのは、
ほぼ不可能なように思えるのです。

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