Monday 16 December 2019

嫌われる勇気

去る、12月12日に行われた英国の総選挙。

実質、ブレグジット(英国のEU離脱)の是非を、再度国民に問う選挙になると囁かれ、鳴り物入りで始まった選挙です。

でも、総選挙は総選挙。

各政党は、ブレグジット以外の公約も色々と打ち出してくるわけで、、、

英国の選挙権がないワタシにとっては結構他人事でしたが、英国の選挙権を持つ夫(ミャンマー人且つナンチャッテ英国人)にとっては、なかなか悩ましかった事だと思います。

そして蓋を開けてみたら、、、

保守党の圧倒的勝利、英語で言ったら、Landslide Victory となりました。

英国の下院議員の総数は650。325議席とると過半数となるのですが、

保守党:365
労働党:203
Scottish National Party:48
自由民主党:11
残り:その他もろもろ

という感じです。

保守党、過半数を40議席も上回っております。

これには少しビックリでした。

まあ、大方の予想筋では、保守党が勝つだろうと囁かれていました。
が、勝ったとしても、ギリギリ過半数か、もしかしたら過半数とれなくて、どこかと連立政権になるか、、、まるで競馬新聞のように、色々な予想が繰り広げられていたのです。

でも、こんなに大勝するとは予想していなかった人はいないかも。

今回の保守党の勝因は、今まで労働党の岩盤だと言われていた選挙区のいくつかを、取り崩すことに成功したからです。

つまり、今まで労働党の岩盤だったけど、ブレグジット問題においては、離脱派だった選挙区です。

やっぱり、今回の総選挙は、実質、ブレグジットの二度目の国民投票みたいになってしまったようですね。

労働党は、選挙前の党大会で、ブレグジットについては、中立を貫くことを決定しました。

支持層に、離脱派(イングランド北部)と残留派(ロンドン)が入り混じる労働党としては、どちらかに決めることができなかったのでしょう。

でも、それが結局、離脱派の票を失うことになったのです。

どちらにも良い顔をしようとして、やっぱり片方を失ってしまったわけです。

八方美人は嫌われるということですね。

そういう意味では、ボリスは我が道を道を行きました。

Get Brexit Done を旗印に、速やかに離脱を遂行する事を公約として選挙選に望んだわけです。

でもね、よく考えてみてください。

2016年の国民投票の結果は、52%離脱 vs 48%残留。

確かに離脱派が過半数ですが、残留派だって48%。これって、半数近いです。

そして、労働党の支持者には、結構離脱派がいる。

問うことは、保守党の支持層にも、少なからず残留派がいるという事です。

なのに、それなのに、あくまで速やかなEU離脱を公約として突き進んだボリスって、なかなか肝が据わったオッサンだと思うのですよ。

日本での報道はどのような感じだったか分かりませんが、現首相であり保守党党首のボリス・ジョンソンという人は、なかなか英国では人気のある政治家です。

あの、クシャクシャのヘアスタイルをトレードマークに、色々なメディアに露出して、どんどん存在感を高めてきました。

元ロンドン市長でもあるのですが、ロンドン市長の時はけっこう良い仕事をしたと思います。

彼が市長だった時代に導入された、自転車のシェアリングサービスは、いまだに「ボリス・バイク」と呼ばれ、皆に親しまれています。

言動が過激なので、彼を毛嫌いする人も沢山いますが、よくも悪くも人の心を引きつける、カリスマ性がある人だと思うのです。

そして今回の選挙で、彼の勝因は「嫌われる勇気」だった思います。

まあ、元々選挙に勝つのが上手い人だというものあるけどね。

元はと言えば、2016年の国民投票で離脱派が勝ったのだって、ボリスが離脱派を率いてたからかもしれない。

デイビット・キャメロンが残留派を率いてたからかもしれないけど。



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